2026年 WordPressのお問い合わせが動かない?Contact Form 7使用者が知っておくべきこと

2026年お問い合わせフォームが動かない?ContactForm7使用者が知っておくべきこと

こんにちは。Umi Designです。

皆様、WordPressサイトのお問い合わせフォームに、最も使われているプラグイン「Contact Form 7 (CF7)」を使っているでしょうか。

もし使っているなら、この記事を最後まで読んでいただきたいです。

実は、このContact Form 7が2026年の前半に大きく変わることが発表されました。

それは、「今まで通り使っていたら、ある日突然フォームが動かなくなって、お客様からのメールが一切届かなくなるかもしれない」という、けっこう重大な問題です。

「お問い合わせフォームが届かない」という状況は、ビジネスにとって致命的。

この問題は、ITに詳しくなくてもWordPressでお問い合わせフォームを使っているすべての人に関わります。

この記事では、この変化がなぜ起こるのかいつ起こるのか、そして何を確認すれば良いかを、わかりやすく解説していきます。


目次

2026年の大問題「PHP 8.3未満」のサーバーは非対応になります

まず、Contact Form 7の公式発表に基づいた最も重要な話です。

Contact Form 7 WordPress サポート方針の改訂

2025年12月2日(※ このブログ記事を書いている時点では未来ですが、事実として発表されています)に、Contact Form 7の開発チームから、以下のような重要な方針変更が発表されました。

Contact Form 7の次のメジャーバージョン 6.2 は、2026年の前半にリリースされる見込みです。

そのバージョンを使うためには、サーバーの「PHPのバージョン」が PHP 8.3以上 であることが必須になります。

これを聞いて、「ピーエイチピー?何それ?」と思った方。

この「PHP」は、あなたのサイトを動かしている心臓部だと思ってください。

PHPとは? なぜバージョンアップが必要なの?

PHPとは、簡単に言えば「WordPressを動かしているプログラム言語」のことです。

WordPressも、Contact Form 7も、あなたが使っているテーマも、すべてこのPHPという言語で書かれています。

  1. 古いPHPは危険
    古いバージョンのPHPは、もう開発元によるセキュリティ対策が提供されていません。
    つまり、古いバージョンのPHPを使い続けることは、「セキュリティに穴が開いたまま」の家に住み続けるのと同じくらい危険です。
  2. 新しい技術への対応
    新しいContact Form 7(v6.2)は、最新で安全なPHP 8.3という新しい家で動くように設計されます。
    古いPHP(例えば、まだ多くのサイトが使っているPHP 7.4や8.0など)では、新しいCF7のプログラムを理解できず、「動きません!」とエラーを吐き出してしまいます。

つまり、開発チームからのメッセージはこうです。

「安全な最新のWordPress環境(PHP 8.3以上)でしか、新しいContact Form 7のサポートは提供できません」

これが、あなたが「PHP 8.3」という言葉に注目しなければならない理由です。

あなたが心配すべき時期(2026年前半)

Contact Form 7 v6.2がリリースされるのは「2026年の前半」とされています。

このバージョンにアップデートしたとき、サーバーのPHPバージョンが古い場合、お問い合わせフォームが完全に機能停止するという最悪の事態になりかねません。

今すぐ起こる問題ではありませんが、次に記載しているチェックリストを確認すると安全です。


あなたのサイトは大丈夫か。今すぐ行えるチェックリストと準備

「うちのサイトは大丈夫なの?」と不安になった方のために、今すぐやるべきことを3つのステップでまとめました。

ステップ1:今のサーバーの「PHPのバージョン」を調べる

まずは、あなたのサイトの心臓部であるPHPが今いくつなのかを確認しましょう。

【確認方法1 レンタルサーバーの管理画面を見る】

ほとんどのレンタルサーバー(エックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップなど)では、管理画面(サーバーパネル)にログインすれば、必ずどこかに現在のPHPバージョンが記載されています。

【確認方法2 WordPressの管理画面から確認】

レンタルサーバーでなくても、WordPressのバージョンが5.2以上であれば、WordPress管理画面から確認することも可能です。

  1. WordPress管理画面にログインします。
  2. 左側のメニューから ツール > サイトヘルス を選択します。
  3. 上部タブに「情報」を選択し、下のサーバーをクリックして表示します。
  4. 「PHPバージョン」欄に、現在のPHPバージョンが表示されます。

🚨 警告: もし「7.4」や「8.0」「8.1」「8.2」と表示されていたら、2026年の前半までに「8.3」以上に変更する必要があります。

ステップ2:PHPバージョンを「8.3」に切り替える準備をする

PHPのバージョンアップは、サーバーの管理画面でボタン一つでできることが多いです。

しかし、いきなり切り替えないようにしましょう!

なぜなら、PHPを新しいバージョン(8.3)にすると、Contact Form 7以外の古いプラグインや古いテーマも、新しいPHPのルールを理解できずにエラーを起こし、サイト全体が表示されなくなる可能性があるからです。

これはサイト全体が壊れるリスクがある作業です。以下の手順を必ず踏んでください。

※これ以上簡単で安全な方法はないため、これらの手順が難しいと感じる場合は、専門業者に依頼することを強く推奨します。

  1. 【最重要】サイト全体のバックアップを取得する。
    万が一、後続作業中にサイトが壊れても、すぐに元の状態に戻せるようにする「保険」です。
    サーバーの管理画面で「自動バックアップ」が有効か確認し、手動でも取得しておくとさらに安心です。
  2. テスト用の環境を作る(ステージング)
    多くのレンタルサーバーには「ステージング(テスト)環境」を作る機能があります。
    本番サイトとは別にコピーサイトを作って、そこでテストしましょう。
  3. プラグイン・テーマを最新版にする。
    • PHPを上げる前に、先にプラグインやテーマを最新版にします
      理由として先にPHPを先にバージョンアップすると、古いプラグインとPHPが合わず、
      画面真っ白になるなど重大なエラーが起こるリスクがあるためです。
  4. テスト環境でPHPを「8.3」に切り替えてみる。
    • サイトのトップページ、お問い合わせページ、ブログ記事など、主要なページを閲覧し、すべてが問題なく表示されるかを確認します。
  5. Contact Form 7のテスト送信を行う。
    • 一番重要です。フォームから実際にメールを送信し、無事にメールボックスに届くかをチェックします。

ステップ3:それでも動かなかったら、プラグインの見直しを検討する

もしPHP 8.3に上げても、サイトがエラーを起こしたり、特定のプラグインが動かなくなったりした場合は、その動かない古いプラグインを諦めて、新しい代替プラグインを探す必要があります。

Contact Form 7自体は、最新版にすればPHP 8.3で動くようになりますが、もし「Contact Form 7と連携している追加機能」を使っている場合は、それが原因でエラーが出ることもあります。

その場合は、以下のような最新の環境にも強く、多機能なフォームプラグインへの乗り換えも視野に入れましょう。

【代替フォームプラグインの例】

プラグイン名特徴
Contact Form by WPFormsドラッグ&ドロップで直感的にフォームが作れる。初心者向け。
Forminator多機能で、デザイン性も高い。セキュリティ機能も充実。
Gravity Forms高機能だが有料。プロ向けの複雑なフォームを構築できる。

4. なぜ開発チームはこのような「強制的な変更」を行うのか?

最後に、なぜContact Form 7の開発チームは、私たちユーザーに負担をかける変更を行うのか。

その理由は、すべて「より安全に、より速く」WordPressを使い続けるためです。

【理由1】WordPress本体の進化に合わせるため

Contact Form 7の開発チームは、今回の発表で「WordPressの最新版で推奨されるPHPのバージョンをサポートする」という方針を明確にしました。

WordPressも常に進化しており、最新のWordPress 6.9(2026年前半の最新版と予想されています)は、セキュリティとパフォーマンスの観点からPHP 8.3以上を強く推奨するようになります。

世界で一番使われているプラグインであるContact Form 7が、古いPHP環境をいつまでもサポートし続けてしまうと、結果的に多くのWordPressユーザーを「危険な古い環境」に留まらせてしまうことになります。

【理由2】サーバーとサイトの「セキュリティ」を維持するため

前述した通り、古いPHPバージョンを使い続けることは、セキュリティの脆弱性(ぜいじゃくせい)を放置することにつながります。

ハッカーは、サポートが切れた古いバージョンにある「穴」を狙って攻撃してきます。

開発チームは、Contact Form 7を使うユーザー全員に、安全な最新のPHP環境へ移行してもらうことで、セキュリティ上のリスクを排除したいと考えているのです。

この変更は「サイトの寿命を延ばすための措置」です

今回のPHP 8.3への移行は、面倒に感じるかもしれませんが、あなたのWordPressサイトを2026年以降も安全かつ高速に使い続けるための必須のメンテナンスだと捉えてください。

Contact Form 7の開発チームは、あなたに「安全な最新の環境に引っ越してください」と伝えてくれています。


【まとめ】今すぐチェックすべき3つのポイント

Contact Form 7ユーザーの皆さんが、この問題で困らないために、この記事で最も重要な3つのポイントを再確認しましょう。

ポイント内容なぜ今すぐ必要か
PHPバージョンをチェック!サーバーの管理画面で、現在のPHPバージョンを確認してください。2026年前半までに、PHP 8.3以上への移行が必須です。古いままだと、CF7 v6.2へのアップデートができず、フォームが停止します。
必ずバックアップ取得と動作確認を!バージョンを上げる前に、必ずバックアップを取得してください。
またアップデート後、サイト全体の動作をチェックしましょう。
サイトが壊れてしまっても元に戻すために、必ずバックアップを取っておきましょう。
アップデートにより、他の機能が動かなくなることもあるので、お問い合わせフォームだけでなく、画面表示や動作など、サイト全体が正常に動くか確認をしましょう。
【届かない問題対策】お問い合わせフォームの設定を見直す!「サイト公開当初は届いていたのに、ある日から突然届かなくなった」という場合、原因はサーバー側の設定(SMTP)の問題も多いです。「WP Mail SMTP」などのプラグインを使って、メール送信を安定させてください。これはサーバーやメールプロバイダのセキュリティ強化によるもので、 制作時に問題はなかったとしても、インターネット全体のルール変更により、後から迷惑メールに届いたり弾かれたりすることもあります。

「お問い合わせフォームが突然使えなくなる」という事態は絶対に避けたいですよね。

ぜひ今日この記事を読んだことをきっかけに、お使いのサーバーのPHPバージョンを確認し、安全な2026年を迎える準備を始めませんか?

もし、ご自身でのサーバー作業や、PHP バージョンアップ後の動作検証が難しいと感じた場合は、無理せず専門家にご相談ください。

【制作会社選びのヒント】
Webは制作会社によって強みが異なります。
依頼先を選ぶ際は、デザインや価格だけでなく、今回のPHP切り替えのような保守やシステム内部のトラブル対応を得意とするエンジニアが在籍している制作会社を選ぶことを強くおすすめします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

Umi Designの技術・改善担当。
システムエンジニアとして活動しながら、制作の裏側を支えています。主に既存サイトの調査やSEO・技術的な改善を行っています。

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