Outlookの「オブジェクトが削除されているため、操作を実行できません」エラー

PCでメールを使い始めたばかりだと、予期せぬエラーメッセージに困ることがあります。
特によく使われるWindowsのOutlookで、不要なメールを削除しようとした途端、
「オブジェクトが削除されているため、操作を実行できません」
というメッセージが出て、メールが消せない!と困っている方もいるかもしれません。
このエラーは、実はOutlookを「ある設定」で使っている方には、とてもよくある問題なんです。
この記事では、このエラーが起きる原因をわかりやすく解説し、誰でもできる解決方法を手順を追ってご紹介します。
なぜメールが削除できなくなるの?
「オブジェクトが削除されている」とか、なんだかよくわからない言葉が出てきますが、このエラーは簡単に言うと「Outlook(あなたのパソコン)」と「メールサーバー(メールを保管している倉庫)」の間で、メールを捨てる場所の認識がズレてしまっているために起こります。
このエラーは、主に「IMAP(アイマップ)」というメール設定を使っている方に発生します。
【参考】なぜこのエラーが起きるの?(原因を知りたい方向け)
サーバーとPCの間の「メールの読み込み方」の違い
メールアカウントの設定方法には、大きく分けて「POP」と「IMAP」の2種類があります。
| 設定方法 | データの保存場所 | 特徴 |
| POP | PCの中(原則) | 昔ながらの方法。スマホで見るとPCでは見えないなど、端末ごとにデータがバラバラになりがち。 |
| IMAP | メールサーバー(PCにもコピー) | 最新の方法。スマホでもPCなど、複数の端末で常に同じ状態のメールを見られる。 |
IMAPは、「サーバーにあるメールをPCに表示」しています。PCでメールを削除するとき、サーバーに「これを消して!」と指示を出します。
このとき、
- Outlookはサーバーに「このメール、削除済みアイテム(ゴミ箱)に入れてね」と指示を出す。
- でも、サーバー上の「削除済みアイテム」フォルダの正式な名前や場所が、Outlookの予測とズレている。
- Outlookは「あれ?ゴミ箱フォルダが見つからない!これではメールのデータを操作できない…」と判断する。
- その結果、「オブジェクトが削除されているため、操作を実行できません」というエラーを出してしまうのです。
このズレを直すには、「ここがメールサーバーのホーム(INBOX)だよ!」とOutlookに教えてあげればOKです!
🛠️ 誰でもできる!エラーを解決するための具体的な手順
エラーを解決するために、Outlookに「メールのホーム」を教えてあげるための設定(ルートフォルダーのパスの設定)を行いましょう。
この設定で、ほとんどの場合エラーは解決します。
【ステップ1】Outlookの「アカウント設定」画面を開く
- Outlookを開きます。
- 画面左上の「ファイル」タブをクリックします。
- 「アカウント情報」画面が開いたら、「アカウントの設定」をクリックし、さらに「アカウントの設定(A)…」を選択します。

【ステップ2】該当アカウントの「詳細設定」画面へ進む
- 開いたウィンドウで、エラーが出ているメールアカウント(ご自身のメールアドレス)を一覧から選びダブルクリックをします。
- 「変更」ボタンをクリックします。
- 次の画面の右下にある「詳細設定」ボタンをクリックします。
(詳細設定が表示されない場合は、「ルートフォルダーのパス」の入力欄が表示されていればOKです)

【ステップ3】ルートフォルダーのパスに「INBOX」と入力して設定完了
- 設定画面の「フォルダー(設定)」の項目にある「ルートフォルダーのパス」という入力欄を見つけます。
- このボックスの中に、半角大文字で「INBOX」と入力します。
注意点…メールサーバーによって、大文字小文字が区別される場合があります。
※多くの環境では「INBOX」と全て大文字で設定することが一般的ですが、エックスサーバーの場合では、「inbox」と全て小文字で記載と説明があるため、サーバーのマニュアルを確認すると確実です。 - 「OK」をクリックして設定を保存します。
- 開いているウィンドウをすべて「次へ」や「完了」で閉じます。

ステップ4:Outlookを再起動して確認
- Outlookを完全に終了させます。
- 再度Outlookを起動します。
- エラーが出ていたメールをもう一度削除してみてください。
これで、メールが正しくゴミ箱フォルダへ移動できるようになり、エラーが出ずに削除できるようになっているはずです!
⚠️ もし設定変更でメールが消えてしまったら?(補足)
設定を変更した直後、メール一覧のフォルダがガラッと変わり、「あれ?受信トレイのメールが消えた?」と一時的に見えなくなることがあります。
これは、Outlookがメールを探しに行く場所を「INBOX」に変えて、見かけ上フォルダの構成が変わっただけで、メールが消えたわけではありませんのでご安心ください。
多くの場合、メール一覧の下のほうに「INBOX」というフォルダができ、その中に「受信トレイ」「送信済みアイテム」などが移動しているはずです。
もし見つけられない場合も、焦らずOutlookの再起動や、しばらく待って同期が完了するのを待つと元通り表示されることが多いです。
🎉 まとめ
「オブジェクトが削除されているため、操作を実行できません」というエラーは、Outlookの設定で「INBOX」というルートフォルダーのパスを指定することで解決できます。
- 原因:IMAP設定において、Outlookとサーバー間で「削除済みアイテム(ゴミ箱)」の場所の認識がズレている。
- 解決法:アカウントの詳細設定で「ルートフォルダーのパス」に「INBOX」と入力する。
これで、あなたのOutlookは再び快適に使えるようになったはずです!この手順を覚えておけば、今後同じエラーが出てもすぐに解決できますよ。快適なメールライフをお過ごしください!
